【第2回】教育費の適正な上限額はいくら?

子育てにかかるお金はいくら?

子供が産まれたら直面する「お金」の問題。

教育費はピンキリです。

子供1人育てるのに必要な金額は約1,000万円と言われますが、この内訳は果たしていったい何でしょう。

幼稚園から大学卒業までオール公立と国立だった場合の話。

逆にオール私立だった場合は約2,500万円かかります。(トホホ…)

しかもこれは入学金や授業料でかかるお金なので、塾や習い事、下宿となった場合の家賃や生活費は上乗せでかかってきます。
どんだけ子供にお金かかるのって感じですね。そりゃ少子化にもなりますわ。
子供が2人、3人と増えていけばその分お金もかかるという訳ですね。

いくらまで教育費をかけていい?

教育費はピンキリということが分かりました。

では我が家はいくらまで教育費をかけても大丈夫なの?ということを考えていきましょう。

大切なお子様のために、お金をかけてでも良い教育を受けさせたい。
とはいえ、教育費にお金をかけすぎて、老後資金が貯まっていないのも問題です。

さすがに老後の面倒は宜しくねとは子供には言えません。。。
子供に奨学金を借りさせるのも一つですが、できれば借金はしたくないですよね。

子供にある程度の教育費をかけながらも同時に将来の資金も確保していく。
その絶妙なバランスを取りながら「お金」を上手くやりくりしていきましょう。

そこで、まずはゴールから遡って考えます。
簡単に、理想のライフシミュレーションを考えます。


<前提条件>
●FPママの家庭
37歳夫 年収700万円(医療関係)
30歳妻 年収750万円(会社員)
長男2歳7ヶ月、二人目もいつかは欲しい。

世帯資産 

預貯金1,000万円  
投資1,000万円  
借金6,400万円(住宅ローン35年)

①60歳までに資産1億円をゴールとして設定します。

(1億円-資産2,000万円)÷(60歳-30歳)=266万円/年
1年間で270万円は自分たちのために貯金(厳密には資産運用)します。


②次に、年間の支出を整理します。(月間だと上下があるので年間で考えるのがポイントです。)

住宅費 250万円(固定資産税など含む)
生活費 180万円(食費、光熱費、雑費等)
保険料 90万円(うち70万円は積立て)
旅費・帰省 20万円

支出合計 540万円/年
※積立保険は払込が終わるまでは支出とみなす。


③かけられる教育費を計算する。

収入手取り1,000万円-貯蓄270万円-支出540万円=190万円/年
190万円÷12ヶ月=15.8万円

つまり月に15万円程であれば教育費をかけても大丈夫ということになります。


以上、実際にかけて良い教育費の計算でした。

こんな感じで、ただやみくもに教育費をかけていくのではなくて、いくらまでかけても大丈夫なのかということを考えながら習い事や塾などを決めていきましょう。



大事なことは「逆算」

ここで言いたいことは月に15万円かけていいよ!ということではありません。

まずは必要資金を確保した上で、教育費を捻出していていくという考え方が大事です。

もちろん子供も大事ですが、自分自身の人生も大事です。

いつまでに、いくら貯めたいのか。

まずはそこから考えていきましょう。

過去にお会いしたお客様で世帯年収が1,000万円以上あるにもかかわらず、教育費にお金をかけすぎて毎月赤字の家計の方がいらっしゃいました。お子様を想う気持ちは分かりますが、赤字家計にしてまで教育費にお金をかけるのは本末転倒です。無駄な支出を減らし、家計を見直して、将来の資金を確保しつつ、妥当な金額の範囲内で質の高い教育を行っていきましょう!

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